実家の片づけを自力でやるか、業者に任せるかを決める遠方に実家がある場合は、片づけの進め方として2つのパターンがあります。片づけを自力でやるか、業者に依頼するか。どちらにするかを決めなければなりません。自力でやる場合も業者に任せる場合も、メリットとデメリットがあります。それぞれのメリットとデメリットを知ったうえで、どちらかを選ぶとよいでしょう。自力で片づける場合のメリットとデメリット自力で片づける場合の最大のメリットは、費用が安く済むことです。かかる費用は、実家を往復する交通費と粗大ゴミの処理手数料くらいで、基本的に大きな持ち出しはありません。自分たちのペースで片づけを進められるというメリットがある反面、先延ばしにしてしまいやすく、予定よりも作業が遅れる可能性があります。遠方で暮らしているとなかなか実家に片づけに行けないので、かなり時間がかかることを認識しておくべきでしょう。また、親子ともに体力的な負担が大きいことも考慮しておく必要があります。業者に任せる場合のメリットとデメリット業者に依頼する場合のメリットは、実家に行く回数と実家への往復交通費を大幅に減らせる点です。大掛かりな作業は業者が請け負ってくれるため、体力的な負担がありません。特に粗大ゴミや大物家具、家電などの処分をしてもらえるのでケガのリスクが減るのもメリットです。また、片づけを先延ばしにすることがなく、計画的に進めることができます。デメリットは、費用が高額であること。できるだけ安く費用を抑えたいのであれば、業者に見積もりを出してもらい、自力で片づける場合の交通費などの費用と比較してみましょう。時間・費用・体力面を考慮し、親子でよく話し合って決めてくださいね。遠方に住みながら実家の片づけを進める方法自力で実家を片づけるのか、それとも業者に任せるのかを決めたら、さっそく実行に移しましょう。ここからはそれぞれの片づけの進め方について解説します。実家の片づけを自力でやる場合の進め方自力で実家の片づけを進める場合、どのように進めるとうまくいくのでしょうか?実家が遠方の場合、何度も行くと交通費がかかってしまうので、こまめに片づけを進めることはできません。また、週末のみ帰省するような短い滞在期間だと作業が中途半端で終わってしまう可能性があります。お盆休みや年末年始などの長期休暇が取りやすい時期に片づけるのが狙い目です。なかなか帰省できないときは、親に細かいモノの整理をしておいてもらうようにしてください。ただし、ケガのリスクを避けるため、大きな家具や高い場所のモノは、子どもがいるときに片づけるようにしましょう。自力で実家を片づける場合は、親・きょうだいとのコミュニケーションが大切です。ときどき電話で片づけの進捗状況を確認しておくと、次回の帰省時に片づける場所の計画を立てやすくなります。情報を共有して、交代で効率よく片づけていくのがよいでしょう。時期が合わせられれば、一緒に作業を進めていくと行き違いを防げます。親がモノ(おもに洋服や食器などの小物)を処分できず、片づけが進まない場合は、「自宅で使いたいから」「バザーに出したいから」といった理由をつけて、子どもの家に送ってもらうようにすると手放してくれることもあります。その後、処分するか、あるいはリサイクルや買取業者に持っていきましょう。※実家の片づけの手順については、こちらのコラムもお読みください。実家の片づけを専門業者に依頼する場合の進め方どうしても自力で実家を片づけるのが難しい場合は、業者に依頼してしまいましょう。まず、片づけの専門業者を探します。ただし、親に無断で子どもが業者に頼むようなことは絶対にしないでください。かかる費用はモノの量や部屋の広さで変わりますので、何社か見積もりを出してもらい、納得できる業者を選びましょう。依頼先の業者が決まったら、日程の調整をします。できるだけ子どもが立ち会える日に設定したほうが安心です。立ち会えないのであれば、処分してもらうモノの基準を親子で明確にしておくことをおすすめします。自力で片づける場合と同様、親子であらかじめ十分なコミュニケーションをとっておくことが大切です。実家を片づけるときのスケジュールの立て方実家の片づけを始める前に、今後の見通しを立てておきましょう。何年後までに終わらせるのかというゴールを決めて、スケジュールを組んでいきます。特に、遠く離れて暮らしている場合、こまめに片づけに通えるわけではありません。親が元気で、急を要するわけではないのであれば、年単位の期間を設定したほうがお互いに無理せずに済みます。そこから逆算して、いつまでに何をするのか、どのタイミングで実家の片づけに行くかを決めていきましょう。計画通りに進まなかったときは、その都度、親とコミュニケーションをとって修正していきます。スケジュールがずれてしまってもイライラは禁物です。お互いに気持ちよく片づけを進めていくためにも、ゆとりを持ったスケジュールを組んでくださいね。親が元気なうちに計画的に実家を片づけていこう実家の片づけは、親が元気なうちに、親子で協力しながら進めていくほうが後悔することがありません。特に自力で片づける場合は時間がかかるため、着手が早ければ早いほどよいでしょう。スッキリと片づいた家なら、親も安心して暮らせます。なにかあってからでは遅いのです。慌てて片づけてしまうと、親子ともに納得のいくゴールにたどり着けません。遠方だからと先延ばしにはせず、今からできることを計画的に進めていきましょう。第6回は、今回のテーマを踏まえ、実家から離れて暮らしながら片づけている方の体験談をお伝えします。