実家の片づけを放置するとどうなる?実家の片づけを放置すると、どうなってしまうと思いますか?これまで片づけの現場を見てきたなかには、このような事例がありました。親が認知症になってしまい、大事なモノが判断できないためモノの処分ができない放置しすぎて、実家がゴミ屋敷状態となり、近所から苦情がきている実家のモノが多すぎて、一度に処分しようとしたら産廃業者に250〜400万円の費用がかかると言われた親の思い入れのあるモノがわからず、結局全部捨ててしまった実家の郵便物や書類がどんどん溜まっていき、重要書類が見つからず、大事な手続きが進まない亡くなった親宛の郵便物やDMが届き続けるすでに期限の切れてしまった配当金などの受取証があった親が支払い忘れた公共料金や保険などの督促状があふれている本当とは思えないような話もあるかもしれませんが、これらは実際に起こった事例です。親がもっと早く実家を片づけていれば、子どもが実家のことをもう少し気にかけていれば、このような状況にならなかったかもしれません。実家の片づけを放置すると、親は暮らしにくくなっていくだけでなく、子どもは将来的に実家の片づけに多くの時間とお金を使わざるをえない状況になるでしょう。そういった事態を避けるためにも、親子で足並みを揃えて片づけていくことを強くおすすめします。実家の片づけで親にやっておいてほしいこと親が元気だと「普通に暮らせているから大丈夫」「片づいていなくても困っていない」と親自身も子どもも片づける意識が希薄になってしまいがちです。親にしてみれば、特に困っているわけでもないのに片づけをする気にはならないかもしれません。ですが、病や事故はいつ起きるかわかりません。災害やトラブルに見舞われることもあります。いつ何が起こるかわからないからこそ、親が病気で寝たきりになったり、認知症になったりしてしまう前に、片づけを進めていくことが大切です。一気に実家全体を片づけるのは難しくても、最低限、下記の2つだけはやっておいてほしいです。絶対に残しておいてほしいモノを厳選しておく安心して暮らすための安全対策をするつまり、親の「今」の暮らしと家族の「未来」を考えた片づけを最優先にするということです。上記の2点さえ親にやっておいてもらえるなら、「過去」の細かいモノの片づけは後回しで構いません。実家の片づけで子どもがやっておきたいこと子どもは、親が実家を片づけないからといって決してあきらめないことが大切です。途中で投げ出してしまうと、将来的に自分が大変なことになります。親と一緒に実家を片づける場合にやっておきたいことは以下の4つです。①まずは親とコミュニケーションをとって、どう暮らしたいのかを聞く②実家を倉庫代わりにして自分のモノが置いてある場合は、そこから片づける参考:実家の片づけを始める前に、まずは自宅から片づけよう ③貴重品の情報共有をする参考:実家の貴重品の整理と保管方法④危険なモノの撤去や災害対策、防犯対策など親の安全を確保するそして、実際に実家を片づける際には、前述した2つの「親にやってほしいこと」を優先的にしながら親と一緒に片づけていきましょう。特に親の力だけでは動かせない家具やモノなどがあれば、安全のためにも積極的に協力してあげてください。※実家を片づける手順は下記の記事も参考にしてください参考:実家の片づけをスムーズにおこなう5つのステップ実家の片づけは、ただモノを捨てて減らせば解決するわけではありません。親にとって何が大切なのか、なぜ大切なのかなど、親の話をしっかりと聞くことを優先させてくださいね。親子で話し合い、早めに実家を片づけていこう親は自分が元気だから、子どもは親が元気だからといって、実家の片づけを後回しにするとお互い将来にツケが回ってきます。親も子どもも、いつ何が起きるか予想はできません。親が実家を片づけられない状態になってしまう前に、しっかりと親子で話し合っておくことが大切です。実家の片づけは待ったなし。できるだけ早く実家の片づけを進めていきましょう。第9回は、「整理収納アドバイザーに実家の片づけを依頼するときの流れ」についてお伝えします。