約6割が年末年始に「実家じまい」について話題にしていた調査によると、実家じまいに関心がある469人のうち、年末年始に「話し合った」「少し話した」と答えた人は合わせて59.1%。多くの人が、家族が集まる機会を活かして、実家のこれからについて言葉を交わしていたことがわかります。一方で、「話題に出なかった(出さなかった)」という人も約4割。関心はあっても、なかなか口に出せないという人も少なくないようです。話し合った理由――「いい機会だから」「家族の意向を聞きたい」年末年始に実家じまいについて話し合った人に、その理由を聞いたところ、最も多かったのは「年末年始がいい機会だから」という声でした。回答者からは、こんな声が寄せられています。「しっかりと時間がある、年末年始の休みを利用したいと思ったから」(20代 女性)「実家じまいに関して両親の考えを確認したかったので、多少話しました。軽い雰囲気で話したほうが両親に変なプレッシャーや寂しさを与えずに済むかと思い、軽いノリで話をしました」(40代 男性)「親が終活を考えていて、『将来、実家をどうするのか悩んでいる』と聞いた」(50代 男性)家族がそろう時間を「いいタイミング」と捉えて、親やきょうだいの意向を確認しようとしている様子がうかがえます。また、親のほうから話が出たというケースもあり、親世代も「いつか話さなければ」という思いを抱えていることが伝わってきます。話し合わなかった理由――「話しにくい雰囲気がある」「今はタイミングではない」一方、話し合わなかった理由で最も多かったのは「話しにくい雰囲気がある」(29.7%)でした。次いで「今はタイミングではない」(24.0%)、「話すと親が嫌がる」(12.0%)と続きます。こちらにも、さまざまな声が寄せられました。「死を連想させる話なので切り出しにくい」(20代 女性)「まだ早いと思っている。年末年始に重たい話をしたくない」(30代 女性)「以前実家じまいについて話し合いをしたとき、けんかになったから」(40代 男性)「話すきっかけやタイミングがなかったため。今すぐ実家じまいする状況ではなかったため。『実家じまい』について積極的に触れたくなかったので、話題をもちだせなかった」(50代 女性)実家じまいという言葉は、どうしても「老い」や「死」を連想させやすいもの。親の気持ちに配慮するほど、切り出しにくくなってしまうのかもしれません。「必要ない」と思っているのではなく、「今はまだ触れずにおきたい」という気持ちが表れているようです。関心をもったきっかけは「親が高齢になった」が約半数実家じまいに関心をもったきっかけとして最も多かったのは「親が高齢になった」(46.9%)。続いて「実家が老朽化している」(18.6%)、「実家が空き家になりそう」(15.6%)という結果でした。「親が高齢になり、実家じまいが身近に感じられたことが関心をもったきっかけでした」(40代 男性)「実家でひとり暮らしをしている母親が90歳を越え、実家の取り扱いについて気にするようになったため」(60代以上 男性)親の体調の変化や、帰省するたびに目に入る家の老朽化。そうした小さな気づきの積み重ねが、「いつかは向き合わなければ」という意識につながっているようです。不安の1位は「金銭的な負担」実家じまいについて感じる不安を聞いたところ、最も多かったのは「金銭的な負担が大きい」(56.1%)でした。「家族間の意見がまとまらない」(24.3%)、「片づけに手間がかかる」(11.9%)と続きます。「不動産の売却や解体にかかる費用・税金など、想像以上の出費が発生するのではないかという不安がある」(20代 女性)「費用と、誰が費用負担するのかが気になっている」(30代 男性)また、「家族間の意見がまとまらない」という不安も多く寄せられました。「親と気持ちが食い違うこと。思い出の詰まった家をどうするかについて、『親の思い』と『現実的な問題』の間で折り合いをつけられるかが不安」(30代 女性)「実家は親にとって長年暮らしてきた大切な場所であり、思い出が詰まっています。そのため子ども世代が現実的な理由から実家じまいを考えても、親にとっては『居場所を失う』『人生を否定されるように感じる』のではないかという不安があります」(40代 男性)実家は、家族それぞれの思い出や人生が詰まった場所。合理的な判断と感情がぶつかりやすく、話し合いが難しくなることもあるのかもしれません。正解はひとつじゃない。だからこそ、少しずつ今回の調査からは、実家じまいに関心をもちながらも、話し合いのタイミングや切り出し方に悩んでいる人が多いことがわかりました。「話さなければ」と思いながらも、親の気持ちを考えると言葉にできない。そんなもどかしさを抱えている人は、きっとあなただけではありません。実家じまいについての考え方は、家族によってさまざま。「こうすべき」という正解があるわけではありません。大切なのは、いつか来るその日のために、家族みんなの思いを少しずつ共有しておくこと。それは、決して「親を急かす」ことではなく、「一緒に考える」ということなのかもしれません。次の帰省のとき、あるいは電話のついでに。「最近、実家のこと、どう思ってる?」と、ほんの少し聞いてみるところから始めてみてもいいのかもしれませんね。出典:事故物件・空き家の売却は訳あり物件買取プロ