仏壇のない家庭が、初めて「ある」を上回った実家に仏壇がある家庭は45.3%。一方、「ない」は48.8%と、わずかながら上回りました。「以前はあったが現在はない」(5.9%)を加えると、現在仏壇のない家庭は過半数に達します。核家族化や住宅事情の変化を背景に、仏壇との距離感は世代を追うごとに変わってきているようです。家族の約6割が、仏壇のことを話し合ったことがないでは、仏壇の行く末について、家族で話し合った経験はあるのでしょうか。「話したことはない」と答えた人は58.4%と、半数以上にのぼりました。「話し合ったことはあるが結論は出ていない」(18.2%)を合わせると、実質的な合意ができていない家庭は76.6%。4人に3人以上の家庭で、仏壇の行く末はまだ宙に浮いたままということになります。「うちだけじゃないんだ」とほっとするような、でもなんとなく後ろめたいような。そんな気持ちになる数字です。動き出せない最大の理由は、費用でも感情でもなかったでは、なぜ話し合いが進まないのでしょうか。仏壇じまいをする場合に「最も不安に感じること」を聞いた質問で、トップになったのは「費用」でも「家族の理解が得られないこと」でもありませんでした。最も多かった回答は「何をすればいいか分からない」(34.5%)。費用への不安(26.4%)を8ポイント以上、上回る結果でした。手順や方法が分からないから、調べる気にもなれない。調べ方が分からないから「また今度でいいか」になる。そうして気がつけば、考えること自体を後回しにしてしまう——。そんな流れが、多くの家庭で静かに続いているのかもしれません。考えるきっかけの1位は、「親の死去」仏壇について考えるきっかけとして最も多かったのは「親の死去」(38.8%)でした。「お彼岸や法要」をきっかけに考えた人は9.6%にとどまります。元気なうちに、日常のなかでふと考えてみる——そのきっかけが、まだまだ少ない実態が浮かび上がりました。「そのとき」が来てから慌てて考えることにならないよう、今のうちに少しだけ意識を向けてみる。そのことの大切さを、この数字は静かに伝えているような気がします。仏壇じまいへの「抵抗感」は意外と少ない一方で、仏壇じまいへの印象を聞くと、「前向きに考えられる」(28.9%)と「仕方がないことだと思う」(28.2%)を合わせた受容的な回答が57.1%と過半数を占めました。強い抵抗感を示す「できれば避けたい」「抵抗がある」は、合わせて17.6%にとどまっています。仏壇じまいというと重たい決断のように聞こえますが、考えている人の多くは、思いのほか柔軟にとらえているようです。仏壇は「なくなる」のではなく、「形を変える」今後の仏壇のあり方については、「小型化・簡素化する」(30.9%)が最多で、「形を変えて残る」(18.4%)と合わせると約半数が"変化しながら存続する"と見ています。「大きく減っていく」(14.3%)を大きく上回る結果で、仏壇が完全になくなるという見方は少数派のようです。先祖を思い、誰かを偲ぶ気持ちは、形が変わっても続いていく。そんな変化を、多くの人が自然なこととして受け止めているのかもしれません。「何をすればいいか分からない」が、最初の一歩を重くしている今回の調査からは、仏壇じまいを阻む最大の壁が「情報のなさ」にあることが見えてきました。やり方さえ分かれば、話し合える家族は思ったより多いのかもしれません。「何をすればいいか分からない」が最大の壁なら、最初の一歩は思ったより小さくていい。次に実家に帰ったとき、仏壇の前でふと「これ、どうするんだろうね」と声に出してみる。それだけでも、家族のなかに小さな風穴が開くかもしれません。出典:一般社団法人終活協議会/想いコーポレーショングループ【調査概要】調査人数:740名(終活ガイド資格検定2級・3級資格取得者)調査期間:2026年3月1日〜31日調査方法:インターネットを利用したアンケート調査調査主体:一般社団法人終活協議会