実家に残る「捨てられないもの」は、多くの人にある調査の対象は10代から70代以上までの男女300人。そのうち、実家に「捨てられないと感じるもの」がある人は94.0%(282人)と、ほぼすべての人にあてはまる結果になりました。興味深いのは、ひとり当たり平均4.8項目を選んでいるところ。ひとつではなく、複数のカテゴリーにわたって「捨てられないもの」が積み重なっている──そんな実家の風景が、データから浮かびあがります。写真・アルバムと卒業アルバムがそろって6割を超えています。手紙、ぬいぐるみ、子どもの頃の作品、賞状、制服、遺品。TOP10に並ぶものに共通するのは、誰かとのつながりや時間の重みが刻まれていることでした。「うちにも似たようなものがある」と感じた方も多いのではないでしょうか。アルバムや卒業アルバムが捨てられない理由では、なぜそれらは手放せないのか。捨てられない理由を聞いた結果が、印象的でした。7割近くを占めた「思い出が強く、見ると当時がよみがえる」。これが、手を止めさせる大きな理由なのでしょう。アルバムをめくれば、学生時代の友人の顔が浮かぶ。手紙を読めば、書いた人の声が聞こえる──そんな時間を呼び起こすからこそ、処分をちゅうちょさせているのかもしれません。そして約半数が選んだ「捨てたら後悔しそう」。今は見ていない。使ってもいない。それでも、捨ててしまったら取り返しがつかない。3位の「いつか見返す/使う」も、よくわかる気がします。“いつか”という可能性をゼロにはしたくないという気持ちが、処分する決断を先延ばしさせているのでしょう。しかも、その「先延ばし」は、想像以上に長く続いているようです。10年以上が73.3%。そのうち20年以上が44.3%。5年未満は合わせてわずか5.3%にとどまります。子ども時代、学生時代のものが、そのまま大人になっても置き続けられている。実家を出て新しい生活を始めても、もとの部屋や押し入れには、過去がそのまま保管されている。時間が経つほどに、ものに触れにくくなっていく構図が見えてきます。捨てる・残すの二択ではなく、少しだけ向き合うここまで読むと、少し気が重くなる方もいるかもしれません。でも調査には、希望につながるデータもありました。それは「どんな条件なら手放せそうか」という問いへの答えです。「ゼロか100か」ではなく、「残し方を変える」という選択肢が、上位を占めました。全部捨てるのは無理。でも、本当に大切なものだけを残す。あるいは、物理的なかたちは手放しても、データとして保存する。こうした中間的な選択肢が、決断のハードルを少しだけ低くしてくれます。とくにデジタル化は、現代ならではの解決策かもしれません。アルバム1冊分の写真をスキャンしてクラウドに保存すれば、物理的な場所はとらず、いつでもどこでも見返せる。思い出を失わずに収納の問題を解決できる──そこに、3割の人が可能性を感じています。帰省したときに、自分のものをひとつ見直してみるのもいいかもしれない実家のものを整理するとなると、つい「親の持ち物をどうするか」を考えてしまいがちです。でも調査結果を見ていて思うのは、まずは自分のものから、というのもひとつの入口かもしれない、ということです。考えてみれば、実家にある「捨てられないもの」の多くは、もともと自分のものでもあります。卒業アルバム、子どもの頃の作品、思い出の衣類など、押し入れの中で20年以上眠っているそれらは、親に判断してもらうものというより、自分が向き合うべきものなのかもしれません。次の帰省のときに、押し入れの一角だけ開けてみる。気に入った写真を何枚かだけスキャンしてみる。卒業アルバムを久しぶりに開いて、ページをめくってみる。そんな小さな一歩から、実家のものとの向き合い方が少しずつ変わっていく気がします。出典:株式会社AZWAY「実家にあるもので捨てられないアンケート」【調査概要】調査期間:2026年1月6日〜2026年1月12日調査方法:インターネット調査回答者数:300人