実家について親子で話したことがある人は29.5%株式会社すむたすが2026年7月、60~89歳の親世代100人と、30~59歳の子世代100人を対象に行った「実家じまいに関する家族間コミュニケーション実態調査」。「実家の処分について親子間で話し合ったことがある」と答えた人は29.5%でした。反対に、70.5%は話したことがないと回答しています。話したことがある家庭では、「親が亡くなったあとの住まいの処分について」が52.5%、「親が存命の間の住まいについて」が49.1%と、将来の実家をどうするかについて話題にしている人が多いようです。「実家を今後どうするのか」は、親だけで決めることでも、子どもだけで決めることでもありません。一方で、お互いがどんな考えを持っているのかを知らないままでは、いざというときになって初めて相手の希望を知ることもありそうです。「話していない理由」は親と子で少し違う実家について話していない理由でもっとも多かったのは、親世代・子世代ともに「まだ具体的に考えていないから」でした。ただし、そのほかの回答を見ると、親と子で少し違いもあります。親世代では「話し合う必要性を感じていなかった」が25.7%だったのに対し、子世代では「話を切り出すきっかけがなかった」が28.2%、「何から話してよいかわからない」が19.7%でした。親にとっては、今の家での暮らしが続いている以上、まだ考える必要のないことなのかもしれません。一方、離れて暮らす子どもからすると、親の年齢や体調の変化などをきっかけに「そろそろ考えたほうがいいのかな」と気になりはじめても、不自然にならない切り出し方がわからないこともあります。必要性の感じ方や、考えはじめるタイミングが親子で同じとは限りません。だからこそ、「ちゃんと話し合わなくては」と構える前に、まずはお互いが今どんなふうに考えているのかを知るところからでもよいのかもしれません。きょうだいと実家について話したことがある人は20%今回の調査では、きょうだい間での話し合いについても聞いています。実家の処分方針について、きょうだいと話したことがあると答えた子世代は20.0%。親子間の29.5%よりもさらに少ない結果となりました。実家について考えるとき、つい「親と子」の話になりがちですが、実際にはきょうだいも無関係ではありません。親が住まなくなったあと実家をどうするのか。誰が管理するのか。片づけや修繕などに費用が必要になった場合、どう負担するのか。実家に残された物をどうするのか。それぞれが別の場所で暮らし、生活環境や経済状況、実家への思い入れも違えば、考え方が異なることもありそうです。「売るか、残すか」きょうだいで意見が違うこともきょうだいと実家の処分について話したことがある20人のうち、意見が割れたり、対立した経験があると答えた人は8人でした。人数が少ないため、この結果だけで「きょうだい間では対立が起こりやすい」とはいえません。ただ、その8人にどんなことで意見が分かれたのかを聞くと、実家について考えるときに出てきやすい論点が見えてきます。もっとも多かったのは「売却するか、残す(維持する)か」で62.5%。続いて「誰が管理・対応するか」が50.0%、「費用負担」と「遺品・形見の分配」がそれぞれ37.5%でした。「生まれ育った家だから残したい」と思う人もいれば、「誰も住まないなら売却したほうがよい」と考える人もいるでしょう。どちらかが正しいという話ではありません。ただ、実家について何も話さないまま時間が過ぎ、対応しなければならないときになって初めて考え方の違いがわかると、家族それぞれにとって負担が大きくなる可能性はあります。親が思う実家の未来と、子どもの希望も同じとは限らない親が亡くなったあとの家について、親世代・子世代ともにもっとも多かった希望は「売却」でした。一方、親世代では24.0%が「子どもや親族に住んでほしい」と回答しています。子世代では「自分が住みたい」が18.0%、「きょうだいや親族に住んでほしい」が14.0%でした。ここにも、親と子の考えが必ずしも一致するわけではないことが表れています。親にとって大切な家だからといって、子どもがそこに住みたいとは限りません。反対に、子どもが実家を残したいと思っていても、親自身は売却してほしいと考えていることもあるでしょう。実家について考えるときには、「きっと親はこう思っているだろう」「きょうだいも同じ考えだろう」と想像するだけではわからないこともあります。話し合いは「結論を出す場」ではなく「考えを知る場」にお盆や年末年始など、家族が集まる時期になると、「この機会に実家のことを話しておいたほうがいいのかな」と考える人もいるかもしれません。でも、せっかく家族が集まったからといって、その場で実家をどうするかまで決める必要はないはずです。「この家、これからどうしたいと思ってる?」「もしここに住まなくなったら、どうするのがいいと思う?」そんな何気ない会話から、お互いの考えを知るだけでもひとつのきっかけになります。もちろん、家族の関係はさまざまです。親やきょうだいとこうした話ができる関係とは限りませんし、今はまだ話したくないという人もいるでしょう。すぐに答えを出さなくても、まず自分自身が「実家についてどう感じているんだろう」と考えてみる。それも、実家のことに向き合うひとつの方法です。久しぶりに実家へ帰ったり、家族と顔を合わせたりするこの時期。いつもの会話のなかで、実家のこれからについて少しだけ思いを交わしてみるのもよいかもしれません。出典:株式会社すむたす「実家じまいに関する意識調査 第3弾」(2026年8月7日発表)【調査概要】調査名:実家じまいに関する家族間コミュニケーション実態調査調査方法:インターネットによる全国調査調査期間:2026年7月21日~22日調査対象:・親世代:60~89歳、子どもがいて、持ち家に子どもと別居して暮らす男女100人・子世代:30~59歳、両親の少なくとも一方が存命かつ別居しており、存命のきょうだいがいる男女100人調査主体:株式会社すむたす