シニアの94.7%が「運転を続けたい」。子世代は51.1%「これからも車の運転を続けたいと思うか」を70歳以上のシニアドライバー326人に聞いたところ、「非常にそう思う」「ややそう思う」と回答した人は94.7%でした。一方、運転する70歳以上の親を持つ30〜59歳の子世代315人に「親にこれからも運転を続けてほしいか」と聞いたところ、「非常にそう思う」「ややそう思う」は51.1%。その差は43.6ポイントにのぼります。なお、この調査は同じ家族の親子を一組ずつ比較したものではなく、それぞれの条件に該当するシニア世代と子世代を対象にしたインターネット調査です。それでも、「まだ運転したい」と考えるシニア本人と、親の運転を心配する子世代との間に、考え方の違いがあることがうかがえます。親が運転を続けたい最大の理由は「日常の移動に必要」では、なぜシニア世代はこれからも運転を続けたいのでしょうか。運転を続けたいと回答したシニア309人に理由を聞いたところ(複数回答)、圧倒的に多かったのが「買い物や通院など日常の移動に必要だから」で91.6%でした。続いて、・旅行などのお出かけに使うから 36.6%・趣味やサークルに関する移動に必要だから 29.1%となっています。親の車について考えるとき、「運転できるか、できないか」に目が向きがちです。けれど、親にとって運転は、スーパーへ買い物に行く、病院へ通う、趣味の場所へ出かけるといった、今の暮らしそのものと結びついていることがあります。「運転をやめる」という選択は、車だけを手放せば済む話ではないのかもしれません。子世代が気にしているのは「判断の遅れ」や事故への不安一方、「親に運転を続けてほしいと思わない」と答えた子世代127人にその理由を聞いたところ(複数回答)、最も多かったのは「とっさの判断が遅くなってきていると感じるから」で57.5%。「衝突や踏み間違いなどの事故が心配だから」も55.9%にのぼりました。親が運転する車に乗ったとき、「以前よりブレーキが遅くなった気がする」「駐車するときに少し危なっかしい」と感じた経験がある人もいるかもしれません。実際、この1年間で、自分の運転中に「ヒヤリとした経験」が少なくとも1度あると回答したシニア本人は54.6%。親の運転中にヒヤリとした経験があると回答した子世代も47.7%でした。ただ、その「ヒヤリ」の捉え方にも違いがあります。経験者に具体的な場面を聞くと(複数回答)、シニア本人では「夜間や雨で視界が悪く、危険を感じた」が48.9%で最多。一方、子世代では「駐車や車庫入れで壁や縁石に接触しそうになった」が41.3%で最も多くなりました。同じ「運転への不安」でも、本人と家族では気になるポイントが違っている可能性もありそうです。44.5%が「いずれは返納したいが、時期は決めていない」運転を続けたい人が多い一方で、シニア世代が免許返納をまったく考えていないわけでもありません。70歳以上のシニアドライバー326人に免許返納について聞いたところ、「いずれは返納したいが、時期は決めていない」が44.5%で最多。「当面は返納するつもりはない」は27.0%でした。「いつかは」と思っていても、その「いつ」を決めるのは難しいもの。年齢だけで決めるのか。自分で運転に不安を感じるようになったときなのか。家族から指摘されたときなのか。さらに、運転をやめたあと、買い物や通院をどうするのかという問題もあります。免許返納について親子で話そうとしても、簡単に答えが出ないのは当然なのかもしれません。「運転をやめて」ではなく、親の今の暮らしを知るところから親の運転が気になると、事故が起きる前に「もう運転をやめたほうがいい」と伝えたくなることもあるでしょう。子どもが親の安全を心配する気持ちは自然なものです。ただ、今回の調査を見ると、親にとって車が日々の暮らしを支えているケースも少なくありません。だからこそ、まずは「車を何に使っている?」「運転していて不安を感じることはある?」など、親にとって車が今の生活のなかでどんな役割を担っているのかを聞いてみてもよさそうです。そして、もし将来運転をやめるとしたら、買い物や通院などの移動をどうするのか。そのときになってはじめて考えるのではなく、選択肢について少しずつ話しておく方法もあります。「運転を続けるか、免許を返納するか」すぐにどちらかを決めるのではなく、親がこれからどんな暮らしをしたいのか、そのためにどんな移動手段が必要なのかを知ることから始める。親の運転について考えることは、親のこれからの暮らしについて考えることでもあるのかもしれません。出典:株式会社KINTO「シニアドライバーと子世代の意識比較調査」【調査概要】調査名称:シニアドライバーの運転継続とクルマの安全性に関するシニア・子世代の意識比較調査調査方法:インターネット調査調査期間:2026年8月25日〜8月28日有効回答:・月1回以上自動車を運転する70歳以上の男女326人・月1回以上自動車を運転する70歳以上の親を持ち、直近1年以内に親が運転する自動車に乗った、または親の運転を見た30〜59歳の男女315人調査主体:株式会社KINTO